健斗のマビノギブログ

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ブラックから始まるエリン生活 第2話 異世界レクチャー

 

気が付くと地上に居た。
ここがエリンか?

近くには楽そうなスカートを穿いた小柄な少女と黒い羊がいる。
どちらも楽しそうな雰囲気を感じる二人だ?
「あ!こんにちは!いや、はじめましてかな?
エリンへようこそ!私はロナ」

「初めまして、田中健斗です。」
「君が来ると聞いて、手助けしてあげようと思ってずっと待ってたの。
早くエリンに慣れるために、いろいろ教えてあげる!
といっても、私もまだまだだけどね!エヘヘ。」
どうやらナオが頼んでくれたらしい。
「落ち着いて、ロナ。いっぺんに話し過ぎだよ~。
健斗はここに来たばかりなんだから。ここがどんなところなのか、まずはそこから説明してあげてよ~」
と、黒い毛の羊がしゃべった。

(・・・え?羊がしゃべってる!?)
異世界に来て1分で早くもカルチャーショックを受けてしまった。

「ここはあなたと同じ来た初心者達のために用意された場所よ。簡単なウィンドウの操作方法、基本的な情報、戦闘方法といったこの世界で必要な知識を学べる特別な場所なの。
私とパンは先生的な存在かな?フフッ。エリンでの生活で必要な情報をいろいろと教えてあげるね!」
どうやら羊のほうはパンというらしい。


それからウインドウの操作を教えてもらった。
目の前にウインドウ画面が表示され名前、歳、種族、性別、能力値のど基本的な情報からアルバイト、ジャーナル、地図なども確認できる
イベントリという収納スキルやこの世界での武器の装備の仕方も教えてもらった。

「これで基本的なのは全部教えたよ。
寂しいけど、私たちが用意した講座はここまでだよ。」
「思ったより覚えるのが早くてびっくりだよ!これからは戦闘方法を学んでね。
戦闘のスペシャリストは別にいるから、その人からいろいろ教えてもらって。」
「うん!ティンさんは物知りだし何かを教えることにも慣れてるからね。ためになる情報をいろいろ教えてもらえるはずだよ。
会えてうれしかったよ健斗!短い時間だったけど、一生懸命に聞いてくれてありがとうね。役に立ったかどうかわからないけど、ふふふっ。」

「いや、とても助かったよ。ありがとう。」
「わあっ!ほんと?エヘヘッ。健斗って優しいのね。
私もここに来たばかりのころは右も左も分からなくて戸惑ったの。
でも、みんながいろいろ教えてくれて助かったよ。特に、ここにいるパンがね。」
「めぇ~僕はちょっとしたアドバイスをしただけだよ。頑張ってる人を見過ごすわけにはいかないからね。僕はジェントルな羊だからね。」
健斗は温かな気持ちになっていた
(こんな温かさを地球で感じたのは何年前だっけ?)
健斗はずいぶん人の優しさに触れていなかったため二人の温かさが心にしみた。

「とにかく手伝うことができてうれしいよ。じゃあ、次の場所に案内するね。
そこでティンさんがまってるよ。元気でね!また会おうね!バイバーイ!」
「ありがとう、とても助かったよ。二人ともまた会おう。」

この後、重大な覚悟を迫られると健斗は全く気付いていなかった・・・